今日の目標
- TikZパッケージを使って簡単な図形が描けるようになる
- 座標の概念を理解し、点や線を自由に配置できる
- 円、四角形、三角形などの基本図形を描ける
1. TikZとは何か?
TikZ(ティクス)は、TeXで美しい図を描くためのパッケージです。
- 数学のグラフ
- 幾何図形
- 回路図
- フローチャート などを、文字と同じようにコードで描くことができます。
なぜTikZを学ぶのか?
- レポートや発表資料で美しい図が作れる
- 数学や理科の問題を視覚的に表現できる
- 一度作った図は何度でも使い回せる
- プログラミング的思考が身につく
- 世界標準のツール:現在LaTeXでの図作成において事実上の標準となっており、学術論文や技術文書で広く使用されている
- 将来への投資:大学や研究機関で必要となるスキルを先取りできる
2. 基本的な設定
前回のTeX環境にTikZパッケージを追加するだけです。
\documentclass[uplatex]{jsarticle}
\usepackage[utf8]{inputenc}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx} % この行を追加
\usepackage{tikz} % この行を追加
\begin{document}
\section{TikZの練習}
\begin{tikzpicture}
% ここに図形を描くコードを書きます
\end{tikzpicture}
\end{document}
重要なポイント:
\usepackage{tikz}でパッケージを読み込む- 図は
\begin{tikzpicture}と\end{tikzpicture}の間に書く
3. 座標系を理解しよう
TikZでは数学と同じように座標を使います。
lesson1.texファイル
以下のファイルをコピーして、CloudTeXで開いてコンパイルしてみましょう。
\documentclass[uplatex]{jsarticle}
\usepackage[utf8]{inputenc}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
\usepackage{tikz}
\begin{document}
\section{座標系の基本}
以下の図を見て、座標系の仕組みを理解しましょう。
\begin{tikzpicture}
% x軸を描く(-3から7まで、矢印付き)
\draw[-stealth] (-3,0) -- (7,0);
% y軸を描く(-1から5まで、矢印付き)
\draw[-stealth] (0,-1) -- (0,5);
% 点A(4,3)を表示
\fill (4,3) circle (3pt);
% 点B(-1,2)を表示
\fill (-1,2) circle (3pt);
\end{tikzpicture}
\end{document}
出力された図とソースコードを見比べよう
コンパイル後の図を見て、座標とコードの対応関係を確認してみてください。
tikzpictureの内部のコマンドは終了時に「;」を付ける
4. 実習(1):点を描いてみよう
lesson1.texファイルを使って、実際に点を描いてみましょう。
(1) 座標(1,3)に点を描きなさい
lesson1.texの\end{tikzpicture}の直前に、点A、点Bの表記を真似しながら座標(1,3)に点を描くコードを追加してください。
(2) この座標の範囲内に任意の点を2つ描きなさい
座標の範囲:x軸 -3〜7、y軸 -1〜5
好きな座標を選んで、2つの点を追加してください。
やってみよう!
- 正の数、負の数、小数点も使えます
確認ポイント:
- 点が予想した場所に描かれているか
- コードの座標と実際の位置が一致しているか
5. 実習(2):線を描いてみよう
練習2-1:直線を描く
\draw (4,3) -- (-1,2);
解説:
\drawは線を描くコマンド--は「〜から〜へ直線」という意味- (4,3)から(-1,2)へ線を引く
練習2-2:折れ線を描く
\draw (0,0) -- (2,0) -- (2,1) -- (0,1);
複数の点を--でつなげると折れ線になります。
練習2-3:図形を閉じる
\draw (0,0) -- (2,0) -- (2,1) -- (0,1) -- cycle;
解説:
cycleは最初の点に戻る(図形を閉じる)コマンド
練習2-4:新たなtikzpictureの作成
lesson1.texに新しくtikzpictureを作成し、(0,0), (5,2), (1,4)を頂点とする三角形を描きなさい。
6. 実習3:基本図形を描こう
lesson1.texに新しくtikzpictureを作成し、以下の図形を描きなさい。
練習3-1:円を描く
\draw (0,0) circle (1);
解説:
circle (1)は半径1cmの円- 中心は最初の座標(0,0)
練習3-2:四角形を描く
\draw (0,0) rectangle (3,2);
解説:
rectangleは長方形のコマンド- (0,0)が左下の角、(3,2)が右上の角
7. 応用練習:簡単な図を組み合わせよう
練習7-1:家を描く
\begin{tikzpicture}
% 家の本体(四角形)
\draw (0,0) rectangle (3,2);
% 屋根(三角形)
\draw (0,2) -- (1.5,3) -- (3,2);
% ドア
\draw (1,0) rectangle (1.5,1.5);
% 窓
\draw (2,1) rectangle (2.5,1.5);
\end{tikzpicture}
練習7-2:顔を描く
\begin{tikzpicture}
% 顔の輪郭(円)
\draw (0,0) circle (2);
% 左目
\fill (-0.7,0.5) circle (0.2);
% 右目
\fill (0.7,0.5) circle (0.2);
% 口
\draw (-0.5,-0.5) -- (0.5,-0.5);
\end{tikzpicture}
8. 今日のチャレンジ
以下のいずれかを選んで描いてみましょう:
- 初級:星座を描く(点と線で)
- 中級:自分の家を描く(四角形と三角形で)
- 上級:好きなキャラクターの顔を描く
ヒント
- まず紙に下書きをして、どの座標に何を置くか考える
- 少しずつコードを書いて、こまめにコンパイルして確認
- わからないときは基本の例を参考にする
9. まとめ
今日学んだコマンド:
\fill (座標) circle (半径);→ 点を描く\draw (座標1) -- (座標2);→ 線を描く\draw (座標) circle (半径);→ 円を描く\draw (座標1) rectangle (座標2);→ 四角形を描く
次回予告
次回は色やスタイルを使って、もっと見た目が美しい図を作ります!
困ったときは
- 座標がわからない → 紙に座標軸を描いて確認
- エラーが出る → セミコロン(;)を忘れていないか確認
- 図が思った場所に出ない → 座標の数値を変えて実験

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