AIとの上手な付き合い方
前回はAIの基本的な仕組みと能力・限界を体験しました。今日は、学習や日常生活でAIをどう効果的に活用するかを学びます。
1. AIを学習で活用する場面
数学での活用例
- 理解の確認:解法の手順を説明してもらう
- 計算の検証:自分の答えが正しいかチェック
- 応用問題のヒント:解法の方向性を相談
- 概念の説明:難しい定理や公式の意味を質問
他の教科での活用例
- 英語:文法チェック、英作文の添削、発音の確認
- 国語:文章の要約、古文の現代語訳、漢字の成り立ち
- 理科:実験結果の考察、現象の原理説明
- 社会:歴史の背景説明、統計データの分析
情報収集・調査での活用例
- インターネット検索の代替:最新情報の要約と整理
- 統計データの収集:公的機関のデータの解釈
- トレンド分析:社会現象や技術動向の把握
実習:情報収集の体験 以下の質問をAIに投げかけて、どのような回答が得られるか確認してみましょう: 日本の高校生で海外大学に進学する人数の最新データと、その傾向について教えて
この実習で以下を確認します:
- AIがどの程度最新の情報を持っているか
- 情報の信頼性をどう示すか
- さらに詳しい情報が必要な時の対処法
2. 効果的なプロンプト(指示)の書き方
良いプロンプトの5つのポイント
- 具体的に書く
- 悪い例:
数学を教えて - 良い例:
二次関数 $y = x^2 - 4x + 3$ のグラフの頂点の求め方を教えて
- 悪い例:
- 目的を明確にする
- 悪い例:
この問題について - 良い例:
この問題の解き方が分からないので、ヒントだけ教えて
- 悪い例:
- レベルを指定する
- 例:
高校2年生向けに説明して - 例:
初心者でも分かるように易しく教えて
- 例:
- 形式を指定する
- 例:
箇条書きで3つのポイントにまとめて - 例:
LaTeX形式で数式を書いて
- 例:
- 段階的に質問する
- 一度にすべて聞かず、理解できた部分から次に進む
- ひとつのチャットの限界を知る
- 「このチャットが長くなってきたため、新しいチャットで 効率的に継続したいと思います。 これまでの重要なポイントを以下にまとめてください:
1. プロジェクトの現在の状況
2. 確定した決定事項
3. 作成された重要な成果物
4. 次に取り組むべき課題
これを新しいチャットでの出発点として使用します。」
- 「このチャットが長くなってきたため、新しいチャットで 効率的に継続したいと思います。 これまでの重要なポイントを以下にまとめてください:
実践練習 以下の2つのテーマで、良いプロンプトを作成し、実際にAIに聞いてみましょう:
テーマ1:ピザの定理 ピザの定理とは: 円形のピザのどこかに1点Pをとり、ピザを点Pを中心として等角度で切り分ける。2人が交互に隣り合うピースを取っていくと、2人のピザの面積は等しい。
- 悪い例:
ピザの定理って何? - 良い例:
上記のピザの定理について、なぜ面積が等しくなるのか、高校生向けに図形的に説明して
テーマ2:イプシロンデルタ法
- 悪い例:
イプシロンデルタ法を教えて - 良い例:
大学数学のイプシロンデルタ法について、高校の極限との違いを含めて、初心者向けに段階的に説明して
3. クリエイティブな活用方法
アイデア出しツールとして
- レポートのテーマ探し
- プレゼンテーションの構成案
- 研究テーマの発想
創作活動の補助として
- 詩や小説の執筆支援
- プログラミングのコード生成
- デザインのアイデア提案
実践体験:数学の問題作成 二次関数に関する応用問題を3つ作って。それぞれ難易度を変えて、LaTeX形式で書いて
4. 学習効率を上げるAI活用法
1. 予習での活用
- 新しい単元の概要を聞く
- 予備知識の確認
- 難しそうな部分の事前理解
2. 授業後の復習
- 授業で分からなかった部分の質問
- 類似問題での練習
- 理解度の自己チェック
3. 定期テスト対策
- 重要ポイントの整理
- 苦手分野の集中学習
- 過去問の解法確認
4. 長期的な学習計画
- 大学入学前の準備学習
- 大学での専攻に応じた基礎固め
- 将来のキャリアを見据えた学習
実践体験:個人学習プラン作成 工学部に進学予定の高校3年生が、大学の数学についていくために春休みにやっておくべき数学の復習計画を立てて
まとめと注意点
AIを使う時の心構え
- AIは「学習パートナー」として活用
- 答えをもらうのではなく、理解を深めるツール
- 常に批判的思考を持ち、鵜呑みにしない
- 自分の頭で考える習慣を忘れない
次回予告 次回は、AI活用時の注意点と社会への影響について詳しく学びます。

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