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2-03 情報の特性

物理的な存在である「モノ」に対して、情報は抽象的な「コト」と言われる。今回は情報の「コト」としての特性について考えてみよう。

1. 情報の主な特性

残存性

一度作られた情報は、消えにくく長期間保持される。物体は、人に渡してしまうとなくなる。それに対して、情報は、人に伝えても自分の記憶からすぐに消え去ることはない。また、情報を紙に記録したり、コンピュータやクラウドに保存したりすると、人の記憶が失われても情報は残り続ける。このように、情報が消えずに残りやすい性質を残存性という。

現代の例: SNSの投稿、メールの履歴、検索履歴、デジタル写真など

複製性

情報は、比較的簡単に複製(コピー)することができる。その性質を複製性という。例えば、印刷された文字、図形、静止画などの情報は、コピー機で何枚にも複製することができる。文字、図形、静止画、音声、動画などの情報をデジタル化すると、劣化せずに短時間で大量に複製することが可能である。

現代の例: スクリーンショット、ファイルのコピー&ペースト、動画の保存、AI生成コンテンツの複製など

伝播性

情報は、伝わりやすく、広まりやすい。その性質を伝播性という。以前から、口頭での伝言や掲示板、回覧板のように、個人が情報を伝達する手段はあったが、新聞やテレビのようにマスメディアが誕生すると、情報が一度に広く伝播するようになった。現在では、インターネットやSNSを利用することによって、個人でも、デジタル化した情報を瞬時に世界中に発信することができる。

現代の例: Twitter(X)での拡散、TikTokの動画、LINEでの共有、YouTubeでの配信など


情報の特性の活用と問題点

情報の残存性、情報の複製性、情報の伝播性について、好ましい活用と問題点が生じる事例をそれぞれあげなさい。

解答例

情報の残存性

  • 【活用】 友人に勉強方法(情報)を教えても、自分がその方法を忘れてしまうことはない。クラウドに保存した資料はいつでも参照できる。
  • 【問題点】 一度SNSで拡散されたデマやプライバシーに関わる情報は、完全に削除することが困難。デジタルタトゥーの問題。

情報の複製性

  • 【活用】 文化祭のポスターをデジタルで作成し、大量に印刷して配布することができる。授業のノートを友人と共有できる。
  • 【問題点】 音楽、映画、ゲームなど著作権で保護されたコンテンツの違法コピーが横行する。AI生成による偽画像の拡散。

情報の伝播性

  • 【活用】 部活動での大会結果をSNSで多くの人に素早く伝える。災害時の安否確認や避難情報の迅速な共有。
  • 【問題点】 フェイクニュースが短時間で世界中に広がる。コンピュータウイルスやサイバー攻撃の被害拡大。

2. その他の重要な特性

情報の個別性

情報を得る目的や状況の違いによって、情報の価値や評価は異なる。例えば、同じ気象情報でも、外出する人としない人では、情報の価値は異なる。また、同じニュースでも、その分野に詳しい人と初心者では理解度や関心の度合いが変わる。

現代の例: 同じアプリのレビューでも、使用目的によって評価が変わる

情報の目的性

発信された情報には、発信する目的や意図が込められている。受信者は、情報に込められた発信者の意図を理解した上で情報を読み取り、活用することが求められる。情報の受信者は、受信する目的に基づいて情報を受け取り解釈する。したがって、発信者は、受信者の目的や状況を考慮した情報発信が望まれる。

現代の例: 広告、インフルエンサーの投稿、政治的なメッセージ、企業の宣伝など

情報の価値創造性

情報は、その内容だけでなく、伝え方、タイミング、文脈によって新たな価値を生み出すことができる。同じ事実でも、どのように情報化し発信するかによって、受け手の認識や行動、さらには社会や経済への影響が大きく変わる。

現代の例:

1. ブランド価値の創造

  • 同じ商品でも、ストーリーや背景情報によって価値が向上
  • 限定情報や希少性の演出による付加価値
  • インフルエンサーの推薦による信頼性の向上

2. 情報の組み合わせによる新価値

  • ビッグデータの分析による新しい発見や予測
  • 複数の情報源を統合した総合的な判断
  • AIによる情報の組み合わせで生まれる新サービス

3. タイミングによる価値変動

  • 株式市場での情報公開のタイミング
  • 災害時の安否情報の価値
  • 受験情報の時期による重要度の変化

4. 文脈・表現による価値変化

  • 同じニュースでも報道の仕方で受け取られ方が変わる
  • データの可視化方法による理解度の向上
  • SNSでの情報発信の方法による拡散力の違い

価値創造のメカニズム:

  • 演出・編集 → 情報の見せ方や構成による印象の変化
  • 権威性 → 発信者の信頼性による情報価値の向上
  • 希少性 → 限定的な情報による価値の増大
  • 社会性 → 共有されることで生まれる集合的価値
  • 時機性 → 適切なタイミングでの情報提供による効果の最大化

まとめ

私たちには、これらの特性を理解して、情報を上手に活用する力が求められるのと同時に、特性から生じるさまざまなトラブルを予測して回避することも必要である。特に現代では、デジタル技術の発達により、これらの特性がより顕著に現れるため、情報リテラシーの重要性が高まっている。

情報活用における注意点:

  • 情報の信頼性を確認する
  • プライバシーに配慮する
  • 著作権を尊重する
  • 発信する情報に責任を持つ
  • 情報の目的や意図を見極める

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