今回の目標
前回学んだ内容を思い出してみましょう。
- TikZ(ティクス)の基本設定
- 点を描く:
\fill (座標) circle (3pt); - 線を描く:
\draw (座標1) -- (座標2); - 基本図形:円
circle、四角形rectangle
今回はこれらの図形に色をつけたり、線の太さや種類を変えたり、文字を配置することを学びます。
今日使用するベースファイル:lesson2.tex
\documentclass[uplatex]{jsarticle}
\usepackage[utf8]{inputenc}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
\usepackage{tikz}
\begin{document}
\begin{tikzpicture}[scale=1]
% 座標軸を描く
\draw[-stealth] (-3,0) -- (7,0);
\draw[-stealth] (0,-1) -- (0,5);
% 円
\draw (1,2) circle (1);
% 四角形(円と重なり)
\draw (2,1.5) rectangle (4,3.5);
% 三角形(四角形と重なり)
\draw (3,0.5) -- (5,1) -- (4.5,3) -- cycle;
% 点A、B
\fill (4,3) circle (3pt);
\fill (-1,2) circle (3pt);
\end{tikzpicture}
\end{document}
まずはこのファイルをコンパイルして、基本の図形を確認してください。
1. 拡大縮小(scale)
なぜscaleが重要?
tikzpictureで描く図形はオプション指定で拡大縮小をすることができます。図が大きすぎて紙からはみ出したり、小さすぎて見えなかったりすることがあります。scaleオプションで図全体のサイズを調整できます。
基本の書き方
\begin{tikzpicture}[scale=数値]
scale=1:元のサイズ(デフォルト)scale=0.5:半分のサイズscale=2:2倍のサイズxscale=2, yscale=3:x軸方向を2倍、y軸方向を3倍
lesson2.texで確認してみよう
現在のlesson2.texは [scale=1] になっています。この数値を変えてコンパイルしてみてください。
例:
[scale=0.7]に変更[scale=1.5]に変更
何が起きるでしょうか?図全体が大きく/小さくなることを確認してください。
2. 色の基本
TikZで使える色
図形を描く\draw、塗りつぶす\fillのコマンドは[オプション]をつけて、色や線の太さ、種類を変化させることができます。図形に色をつけることで、グラフや図表がぐっと見やすくなります。
基本色:
red、blue、greenyellow、orange、purpleblack、white、gray
応用色:
red!50:赤を50%の濃度でblue!30:青を30%の濃度でgreen!60!black:緑60% + 黒40%の混色
色の使い方
1. 線の色を変える
\draw[red] (0,0) -- (2,2);
2. 塗りつぶしの色を変える
\draw[fill=blue] (0,0) circle (1);
3. 線の色と塗りつぶしの色を別々に指定
\draw[blue, fill=yellow] (0,0) rectangle (2,2);
lesson2.texに色をつけてみよう
以下のように図形に色をつけてみてください:
円に青色をつける:
% 円(青色)
\draw[blue, fill=blue!20] (1,2) circle (1);
四角形に赤色をつける:
% 四角形(赤色、円と重なり)
\draw[red, fill=red!20] (2,1.5) rectangle (4,3.5);
三角形に緑色をつける:
% 三角形(緑色、四角形と重なり)
\draw[green!60!black, fill=green!20] (3,0.5) -- (5,1) -- (4.5,3) -- cycle;
コンパイルして重なり部分を観察してください。後から描いた図形が上に表示されています。
実習2:色付きの図形
課題1: 上で追加した色を別の色に変更してみましょう。
例:
- 円を紫色(
purple)に変更 - 四角形をオレンジ色(
orange)に変更 - 三角形を濃い青(
blue!80!black)に変更
課題2: 新しい色付き図形を1つ追加してください。
例:
- 黄色い円を追加:
\draw[yellow, fill=yellow!30] (座標) circle (半径); - ピンクの四角形を追加:
\draw[red!50, fill=red!10] (座標) rectangle (座標);
観察ポイント: 図形の描画順序と重なり方を確認してください。
3. 線のスタイル
線の太さ
基本の線の太さ:
thin:細い線- 何も指定しない:標準の太さ
thick:太い線very thick:非常に太い線
数値で指定:
line width=1pt:1ポイントの太さline width=2mm:2ミリメートルの太さ
線のスタイル
破線・点線:
dashed:破線 — — —dotted:点線 ・・・・・・densely dashed:細かい破線loosely dotted:粗い点線
使用例
\draw[thick, red, dashed] (0,0) -- (3,2);
\draw[thin, blue, dotted] (1,0) -- (1,3);
lesson2.texで試してみよう
既存の図形の線のスタイルを変更してみてください:
例:
- 円の輪郭を太い破線に:
\draw[blue, thick, dashed, fill=blue!20] - 四角形を細い点線に:
\draw[red, thin, dotted, fill=red!20]
4. テキスト配置(node)
基本的な文字の配置
図形に説明をつけたいときはnodeを使います。
基本の書き方:
\draw (座標) node {テキスト};
位置を指定:
\draw (座標) node[above] {上に表示};
\draw (座標) node[below] {下に表示};
\draw (座標) node[left] {左に表示};
\draw (座標) node[right] {右に表示};
\draw (座標) node[above left] {左上に表示};
\draw (座標) node[below right] {右下に表示};
lesson2.texに文字を追加
点A、Bにラベルをつけてみましょう:
% 点A、B
\fill (4,3) circle (3pt);
\fill (-1,2) circle (3pt);
\draw (4,3) node[above right] {A};
\draw (-1,2) node[above left] {B};
任意の点に文字を配置することができます:
\draw (1,2) node {円};
\draw (3,2.5) node {四角};
\draw (4,1.5) node {三角};
まとめ
今日学んだこと
- scale:図全体のサイズ調整
- 色:線の色(
red)、塗りつぶし(fill=blue)、混色(red!50) - スタイル:線の太さ(
thick)、線種(dashed、dotted) - node:基本的なテキスト配置
次回予告:第3回「関数グラフと座標軸」
- より詳細な座標軸の設定
- 関数グラフの描画
- データプロットの基本
重要: わからないことがあれば、インターネットで「TikZ 色 使い方」「TikZ scale オプション」などで検索してみましょう。多くの情報が見つかります!

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